研究概要

成り立ち

平成19年5月1日:研究室の発足

福間研究室は、福間教員が金沢大学独自のテニュア・トラック制度の初めての採用者として、平成19年5月1日にフロンティアサイエンス機構・特任准教授に着任すると同時に発足しました。そのため、当初、本研究室はフロンティアサイエンス機構の所属でした。ただし、発足当初より金沢大学大学院自然科学研究科数物科学専攻にも所属し、同専攻の大学院生の教育活動にも従事してきました。

平成21年4月1日:所属専攻の変更

大学院の所属専攻を自然科学研究科電子情報工学専攻へと移し、大学院生の教育・研究指導に従事することになりました。それと同時に、工学部電気電子システム工学科(現在の電子情報学類電気電子コース)からの卒業研究生(4年生)の配属も受け入れられるようになりましたので、大学院生だけでなく学部生の教育・研究指導にも従事するようになりました。また、当研究室では情報システム工学科(現在の電子情報学類情報システムコース、生命情報コース)からの卒業研究生(4年生)も、希望者があれば配属を受け入れています。

平成22年10月1日:バイオAFM先端研究センターの発足

金沢大学理工学域の附属センターとして「バイオAFM先端研究センター」が発足し、福間教員はこのセンターを構成する4部門の1つである「超解像AFM研究開発部門」の部門長に就任しました。また、センター発足と同時に淺川雅が、本部門の助教に着任しました。これにより、福間研究室の教員は2名となり、より充実した研究・教育活動が行えるようになりました。なお、電子情報学類・電子情報科学専攻にも、これまで同様所属し、学生の教育・指導を続けることになりました。

平成24年4月1日:電子情報学系の専任教員へ

福間教員は、これまでフロンティアサイエンス機構と電子情報学系の教員を兼任していましたが、電子情報学系の専任教員になりました。また、特任准教授から教授に昇任したため、これまで以上に多くの学生を受け入れて教育・指導を行うことができるようになりました。ただし、研究室は、これまで同様に電子情報学類や電子情報科学専攻の学生を受け入れて指導を行うため、所属に変更はありません。

平成27年4月1日:研究室名の変更

研究室発足以来、AFMを中心とするナノ計測技術の開発とそのバイオサイエンス分野への応用研究に取り組んできましたが、研究の進展や社会情勢の変化に伴い、生物分野以外の応用研究も多くなってきました。その結果、従来のナノバイオ工学という研究室名が実態に合わなくなってきたため、ナノ計測工学という研究室名に変更しました。

平成28年4月1日:スタッフメンバーの異動

これまで長年にわたって協力して研究を運営してきた淺川雅助教が本学の物質化学系に准教授として異動することになりました。一方で、ナノピペットを用いた走査型プローブ顕微鏡技術の専門家である高橋康史准教授が平成27年10月に着任し、より幅広い分野の研究に取り組めるようになりました。また、高橋准教授は電子情報学類および電子情報科学専攻にも所属することになるため、研究室全体としては、従来より多くの学生を受け入れて指導できる体制になりました。

平成29年10月6日:ナノ生命科学研究所(WPI-NanoLSI)の発足

福間教授が代表として金沢大学から申請した提案課題が、文部科学省世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)に採択され、金沢大学ナノ生命科学研究所(WPI-NanoLSI: Nano Life Science Institute)が発足しました。福間教授は、この研究所の所長に就任し、高橋准教授、宮田准教授とともにナノ生命科学研究所の専任教員となり、電子情報学系には兼任教員として引き続き所属することになりました。この研究所では、AFMやSICMなどのナノプローブ技術の開発と、それを用いた生命科学研究に取り組み、世界トップレベルの研究拠点を形成するとともに、「ナノプローブ生命科学」という新たな研究分野を創成することを目指します。当研究室では、発足当初より生命科学分野だけでなく、物理、化学を含む幅広い学術・産業分野におけるナノ研究に取り組んできましたが、NanoLSIの発足により、生命科学分野への応用を一層強化することとなりました。ただし、これまで取り組んできた他の分野における応用研究にも、並行して引き続き取り組みます。

平成30年4月1日:フロンティア工学系およびフロンティア工学類の発足

金沢大学理工学域において、学類の構成が再編され、計測、制御、信号処理を中心とした電子工学分野と自動運転、ロボット、航空機械などの機械工学分野を融合した、フロンティア工学類が発足しました。これに伴い、当研究室の教員は、平成30年度以降の新入生に関しては、フロンティア工学類における教育に携わることになりました。一方で、それ以前に入学した学類生については、引き続き電子情報学類における教育に携わります。また、大学院教育の組織に変更はなく、引き続き電子情報科学専攻おいて教育に携わります。

正式名称

金沢大学 理工学域 フロンティア工学類 ナノ計測工学研究室
金沢大学 理工学域 電子情報学類 電気電子コース ナノ計測工学研究室
金沢大学大学院 自然科学研究科 電子情報科学専攻 ナノ計測工学研究室
金沢大学 新学術創成研究機構 ナノ生命科学研究所 ナノ計測工学研究室

場所

福間教授居室 金沢大学大学院自然科学研究科2号館6階2B616号室
高橋准教授居室 金沢大学大学院自然科学研究科2号館6階2B612号室
宮田助教居室 金沢大学大学院自然科学研究科2号館6階2B618号室
秘書室 金沢大学大学院自然科学研究科2号館6階2B615号室
学生居室1 金沢大学大学院自然科学研究科2号館6階2B638、636号室
学生居室2 金沢大学大学院自然科学研究科2号館6階2B634号室
実験室1 金沢大学大学院自然科学研究科2号館1階2A128号室
実験室2 金沢大学大学院自然科学研究科2号館1階2A110号室
実験室3 金沢大学大学院自然科学研究科2号館6階2B624号室

フロンティアサイエンス機構について

フロンティアサイエンス機構(FSO: Frontier Science Organization)は、金沢大学の特色ある優れた研究プログラムを世界的な研究拠点へと育成することを目的として、平成19年4月1日に設立されました。この目的を達成するために、FSOでは金沢大学にある優れた研究プロジェクトの中から、将来性・競争力・独自性などの点において特に優れていると判断される少数の研究プロジェクトを「FSO重点研究プロジェクト」として採用し、人材・資金・スペースなどの包括的かつ重点的なサポートを行いました。特に、人材面では新たにテニュア・トラック制度を導入し、各重点プロジェクトの分野において世界でもトップレベルの業績を持つ優秀な若手研究者をプロジェクトに取り込み、研究レベルの飛躍的な向上と将来性・発展性の確保を目指しました。

FSOがサポートしてきた重点研究プログラムは5つあります。その中の「先端AFM技術の融合とナノバイオへの展開」をテーマとする研究プロジェクトに、福間教員はテニュア・トラック教員として参加し、特に世界で最高の液中分解能を有するAFM技術の開発とその生命現象研究への応用に取り組みました。

FSOは、そこに所属するテニュア・トラック教員全員が、金沢大学の准教授または教授として昇任を果たしたことを受け、平成24年3月31日に解散することになりました。しかし、平成24年4月1日には、旧FSOと旧イノベーション創成センターが統合された先端科学・イノベーション推進機構が発足し、FSOとして行ってきた活動の一部を継承し、今後は金沢大学の研究だけでなく産学連携も合わせて推進していく組織として活動を継続することになりました。

金沢大学のテニュア・トラック制度について

一般にテニュア・トラック(TT)制度とは、研究者を任期付きで採用し、その任期を終えた段階でその間の業績を評価して、それが優秀と判断された場合にテニュア(終身雇用)付のポジションを与える競争的人材育成制度です。日本では、平成18年以降、急速に本制度を採用する大学が増加しています。TT制度は、各大学が独自に整備してきた経緯から大学毎にその詳細は異なる部分もありますが、その多くは特任助教もしくは特任講師として5年任期のTT教員を多数採用し、任期を終えた時点での業績にしたがって少数のTT教員をテニュア付きの准教授として採用するものです。

金沢大学では、FSOの発足と期を同じくして、平成19年4月より独自のTT制度を開始しました。これは、FSO重点化プログラムを世界的な研究拠点へと発展させるための人材補強と同時に、将来の研究拠点を担うことのできる優秀な研究グループリーダーを育成することを目的としています。そのために、本学のTT制度では、厳選された極少数の特任准教授を5年任期のTT教員として採用し、独立した研究グループを運営させ、5年後の実績を評価して優秀と判断された場合に、テニュア付きの教授職を与えるキャリアパスを用意しています。これは従来の准教授へのキャリアパスとは一線を画すものであり、より優秀で世界的な競争力と実績のある人材を即戦力として採用する意図があります。

福間教員は、厳正な選考審査の結果、平成19年5月1日に本学初のTT教員として採用され、精力的に研究・教育活動に従事し、世界をリードする研究業績を残してきました。その結果が評価され、平成24年4月1日に、理工研究域電子情報学系の教授に着任することになりました。

バイオAFM先端研究センターについて

福間教員は高分解能液中AFMの開発において、金沢大学数物科学専攻の安藤敏夫教授は高速液中AFMの開発において、それぞれ世界リードしてその分野を開拓してきたため、世界的に高い評価を得ている。さらに、両者ともに開発した液中AFMを用いてバイオイメージング研究を推進してきた。このような、バイオAFMの研究分野で世界トップレベルの研究グループが2つもある大学は世界でも類をみない。このような特色を活かすために、金沢大学では、平成19年4月よりFSOの重点研究プログラムとしてAFM開発とそのナノバイオ研究への応用を推進してきた。それをさらに発展させて、世界的な研究拠点とするために、平成22年10月1日に理工学域附属センターとしてバイオAFM先端研究センターを発足させた。

本センターは、高速AFM研究開発部門、超解像AFM研究開発部門、分子・細胞研究部門、イメージング研究部門の4部門から成る。その中で、福間教員は、超解像AFM研究開発部門の部門長として、高分解能液中AFM技術の開発とそのバイオイメージング研究への応用に従事している。

文部科学省世界トップレベル研究拠点プログラム(WPI)

平成19年度に文部科学省が開始した事業です。本事業は、高いレベルの研究者を中核とした世界トップレベルの研究拠点の形成を目指す構想に対して政府が集中的な支援を行うことにより、システム改革の導入等の自主的な取り組みを促し、世界から第一線の研究者が集まる、優れた研究環境と高い研究水準を誇る「目に見える拠点」の形成を目指しています。本事業では、研究拠点に「世界最高レベルの研究水準」、「融合領域の創出」、および「国際的な研究環境の実現」、「研究組織の改革」の4つの要件を求めており、こうした目標を達成するため、大学の学長、学長経験者、ノーベル賞受賞者、産業界、そして著名外国人有識者を含む世界トップレベル研究拠点プログラム委員会において、採択時の審査及び毎年度のフォローアップ(進捗状況の評価)を行っています。

福間教授が代表として金沢大学から申請した課題は、平成29年度9月に採択されました。採択時の既存WPI拠点は、東京大学、京都大学、大阪大学、名古屋大学、九州大学、東北大学、東京工業大学、物質・材料研究機構、筑波大学の9機関でした。これらの大規模大学および科学技術を専門とする研究機関とは異なり、地方の中規模大学である金沢大学の当事業への採択は初めてのことであり、国内外の科学技術分野に非常に大きなインパクトを与えました。